神域幽玄――伊勢神宮


伊勢神宮正宮
  三島由紀夫『潮騒』の舞台、「神島」を訪れるのが目的で、5月半ばに出かけたが、島の宿がいっぱいで、その日は伊勢神宮を回って志摩に泊まることにした。
 両親と一緒に伊勢神宮を参拝したのは昭和34年だったから、実に40数年ぶりのことになる。昔々のことだから記憶は全くのおぼろだが、さすがは伊勢神宮、神域は以前のままのように見受けられた。境内の新緑は美しかったし、五十鈴川の流れは清らかだった。とんぼが飛び交い、鳥が鳴き、カジカの声も聞こえた。
 内宮から外宮に回ったが、こちらは団体客のコースには入っていないらしく、ひっそりと静かだった。少し離れた風宮や、丘の上の多賀宮には誰もいなかった。

五十鈴川御手洗場
神楽殿近く
伊勢神宮境内には巨木が多い
外宮正宮
森の中に見える風宮